よみもの
2025/04/15 21:13
レザークラフトでは、まずはじめに工作用紙で型紙を作り、型紙を革に写してパーツを切ります。
この記事では、型紙の作り方から革の切り方はもちろん、革を切る前に確認しておきたい革の伸び方向、革を垂直に切れる別たちの使い方をご紹介します。
革包丁も同じ使い方なので、革を切る時のご参考にしてください。
使う道具

1 別たち(カッターで代用可) / 革を垂直に切る
2 丸ギリ(目打ちで代用可) / 裁断と穴位置の印付け
3 ビニール板(カッターマットで代用可) / 裁断の下敷き
▶︎ 裁断道具
裁断の手順

1 工作用紙に直接製図するか、図面があればコピーして貼ります。
2 図面の線に沿って、別たちで工作用紙を切ります。
3 穴位置の点に丸ギリで穴をあけたら、型紙の完成。
*図面を貼る時は、紙が伸びにくいゴムのりかスティックのりがおすすめです。

4 革に型紙をのせて、丸ギリで外周をなぞって線を付けます。
5 型紙の穴位置などは、軽く突いて跡を付けておきます。
6 革に付けた線に沿って、別たちで裁断します。
\ ポイント /
POINT1 革を曲げて伸び方向を確認する
革は、繊維の向きで伸びやすい方向と伸びにくい方向があります。
ポケットの入り口は伸びにくい方向で取るなど、切る前に考えておくと使いやすい作品になります。

図は牛の半頭分の「半裁」という状態で、矢印は繊維の向きの大まかな目安です。
矢印の方向は伸びにくく、矢印の直角方向には伸びやすくなっています。
切り革の場合は、向きを変えて引っ張ったり、曲げたりすると伸び方向が確認できます。
素直に曲がれば伸びやすい方向、曲げた時に抵抗を感じるなら伸びにくい方向です。
当サイトの切り革は、25cmと45cmの横幅が、背と並行になる向きで切っています。
横幅に伸びにくい傾向ですが、部位でも変わるので切る前に確認してみてくださいね。
▶︎ 切り革 25cm幅、45cm幅
POINT2 革を垂直に切る、別たちと革包丁の使い方
別たちは、厚みのある革を垂直に切りやすい刃物です。
カッターのように定規を当てて切るのではなく、フリーハンドで切っていきます。
慣れればカッターよりも安定して切れて、替刃式なので手軽に使えます。
革包丁も、基本の使い方は別たちと同じです。

1 柄の根本に小指をかけ、親指を立てて握ります。前に傾けて刃の角だけ使います。
2 少しだけ外に傾けて構えます。この傾きが垂直に切るために重要です。
3 刃は片側が斜めになっています。少し外に傾けると左右均等になり、垂直に切れます。

4 構えを保ち、手前に引いて切ります。肘から先を固定したまま引くイメージです。
5 カーブは少しずつ刃を引きながら、左手で革の向きを変えると無理なく切れます。
6 切り終わりは刃で押して切ると、まっすぐに切れます。
POINT3 「なんか切りにくい」を粗裁ちで解決
きれいに切るためには、自分にも革にも無理のない状態にすることが大切です。

粗裁ちとは、はじめにカットの線よりも2~3mm大きめに切って分けておくこと。
パーツごとに作業しやすい向きに変えながら本番が切れます。
切った端が自然に離れてくれるので、カーブも正確に切りやすくなります。
POINT4 垂直に注意すればカッターでもOK
一般的なカッターでも十分な切れ味があり、革を切る時に使えます。
カッターの利点は、定規を当てて直線を切りやすいことです。

1 刃先のガタつきの少ないカッターがおすすめです。刃は短く出します。
2 鉛筆のように持ち、薬指と小指を開いて卓上につけると安定して切れます。
画像で使っているカッターは、本体で刃を挟んで固定する特殊な構造をしています。
カッターで正確にカットしたい方におすすめです。
▶︎ グランツエクストリームカッター