よみもの

2025/04/15 20:02



革のコバ(切り口)の毛羽立ちを押さえてピカピカに仕上げるコバ磨き。
人によって道具もやり方も違うのがおもしろいコバ磨きですが、その分きれいに仕上げる悩みも多いかと思います。
この記事では、私たちおすすめの帆布とトコプロを使った、3段階に分ける磨き方をご紹介します。
ウッドスリッカーで磨く時も基本的には同じ流れなので、皆さまのコバ磨きのご参考にしてください。


使う道具




1 トコプロ / コバとトコ面の仕上剤
2 帆布 / コバを擦って磨く
3 へりおとし / コバの角を丸める
4 サンドスティック / コバを削って整える

▶︎ コバ磨き道具・仕上剤



コバ磨きの手順




1 切り口の表と裏の角をへりおとしで切り落とします。(薄い革の場合は、POINT1参照)
2 切り落とした角〜側面を、サンドスティックでならしてなめらかにします。
3 3回に分けるときれいに磨けます。①裏の角、②表の角、③側面、の順です。




4 トコプロを布や綿棒に馴染ませて、切り口に塗ります。はじめは ①裏の角から。
5 2つに折った帆布で擦って磨きます。角を磨く時は斜めに当てます。
6 ②表の角、③側面 も、順番に塗って磨きます。側面は帆布を真横から当てます。



\ ポイント /




POINT1 薄い革にはへりおとしを使うべき?
1.5mm以下の厚さの革には、No.1やNo.2のへりおとしだと切り落とし過ぎてしまいます。
薄い革の角は、サンドスティックで軽く削るくらいにするとうまくいきます。
革の厚さに応じたおすすめのへりおとしの番手は以下の通りです。

− コバの厚さ2mm以上 −
どんな番手を選んでも大丈夫です。角で作品の雰囲気が変わるので、お好みでお選びください。

− コバの厚さ1.7mm前後 −
へりおとしNo.1やフリントエッジャーNo.0を使うか、サンドスティックで軽く削るのがおすすめです。

− コバの厚さ1.5mm以下 −
フリントエッジャーNo.0を使うか、サンドスティックで軽く削るのがおすすめです。

▶︎ FLINTエッジャーNo.0


POINT2 縫った所は平らに整えてから
手縫いすると、糸の分コバが外側に膨らんで、ほんの少しだけデコボコします。
触ったら気持ちわかるくらいのデコボコですが、そのままだと磨いた後で目立ってしまいます。
へりおとしで角を丸める前に、サンドスティックで平らにしておくのがきれいに仕上げるコツです。


POINT3 コバをツルツルにするコツ。やすりがけしてもう1回
コバを1回で磨ききれない場合がありますが、そのまま磨き続けてもなかなかきれいになりません。
そんな時はもう1回、やすりがけから繰り返せば磨きなおせます。
せっかく磨いたコバを削るのは抵抗がありますが、細かく削れてもっときれいに磨けるので安心してください。

私たちの場合は、①表の角、②側面 まで磨いたところで1回やすりがけして、③側面 を磨いています。
ただ今、コバ磨きの参考動画も準備中です。




POINT4 いろんな道具で磨いてみる
たくさんのコバ磨き道具から、自分にしっくりくるものを見つけるのもおもしろさです。
コバ磨きに使えるおすすめ道具をご紹介します。

1 FLINT ウッドスリッカースリム
楕円や窓枠など、パーツにあけた穴を磨く時に便利です。かゆいところに手が届く1本。

2 FLINT ウッドスリッカー
コバを溝に合わせて磨ける黒檀製のスリッカー。平らな面でトコ面も磨けます。