よみもの

2025/04/17 20:35



革を縫う時は、あらかじめ縫い代を貼り合わせて、しっかり留めてから行います。
手縫いする場合でもミシンで縫う場合でも、レザークラフトでは接着剤をとてもよく使います。
この記事では、下地作りや圧着のような接着の基本手順、はみ出さずに塗るコツ、接着剤の使い分け方をご紹介します。


使う道具




1 サイビノール100番(木工用ボンドで代用可) / 革を貼る接着剤
2 ヘラ付きヘリみがき / 貼った所を圧着する
3 ジラコヘラ / 接着剤を塗る
4 サンドスティック / 接着面を荒らす。貼ったコバを整える

▶︎ 接着道具・接着剤



接着の手順



1 貼る所をサンドスティックで荒らし、接着の下地を作ります。3mm幅が目安です。
2 荒らした所に接着剤を薄く塗ります。
3 接着剤は貼り合わせるパーツ両方に塗ります。




4 端を揃えて、手で押さえながら貼り合わせます。
5 貼り合わせた所を、ヘラ付きヘリみがきで力をかけながら滑らせて圧着します。
6 コバ(切り口)をやすりがけして、段差がないように整えます。



\ ポイント /




POINT1 はみ出さずに塗る秘訣。ゴム板の有効活用
接着剤はどうしても余計な所に付いてしまいがちで、いつの間にか吟面に付いてしまうことも。
そんな時は、ぜひゴム板の端に革を揃えて塗ってみてください。
これだけで接着剤のはみ出しを防げて、薄く塗りやすくもなります。


POINT2 厚塗りNG!サイビノールは薄く塗って早く貼る
接着剤をたくさん塗ると、はみ出したり、乾くのに時間がかかったりします。
粘着の膜を作るようなイメージで、薄く塗って貼り合わせるのがきれいに仕上げるコツです。
コバを磨いても接着剤の層が目立たず、一体感が出せます。




POINT3 適材適所で接着剤を使い分ける
おすすめのサイビノールも、用途によっては他の接着剤の方が作業しやすいことがあります。
場所に合わせて無理せず使い分けることが大切です。

・サイビノール
定番の接着剤。接着剤の層が目立たないので、コバを磨いて仕上げるならこちら。

・ゴムのり
長い箇所、広い範囲、縫い割り、型紙作りに。乾いてから貼るのでゆっくり作業できる。

・ダイヤボンド
ゴムのりでは剥がれてしまうような、強度が必要な箇所に。乾いてから貼るのでゆっくり作業できる。




POINT4 いろんな道具で圧着してみる
ヘラ付きヘリみがき以外にも、いろんな圧着道具があります。
自分にとって使いやすい道具を見つけると、作業がもっと楽しくなります。

1 FLINT クラフトハンマー
私たちが製品を作る時にはハンマーを使っています。擦らずしっかり圧着できて繊維も引き締まります。

2 ローラー
擦らずしっかり圧着できるので、薄い革の伸びを防げます。